下関ピアノ教室レトルピアノ

ユーゲントアルバムOp.68より「16.初めてのかなしみ」「8.勇敢な騎手」シューマン

2021年4月11日 本番の演奏


大きい画面は、こちらからご覧ください。

小学3年 仲良しの友達同士の演奏です。
一人は、ピアノ歴3年2ヵ月 一人は、ピアノ歴半年ですが、二人とも、初めての発表会でした。
前のめりになろうとするのを何とか、踏ん張って合わせた。という演奏ですね。
元々、ピアノの曲で、楽譜も連弾譜なので、オーケストラ風にするのは、
無理なところもありましたが、ぎりぎり許せる範囲での、データづくりをしました。コロナなので仕方がない面もありました。
早く、連弾も楽しめるように、なりたいものです。

ロマン派の音楽

ユーゲントアルバムOp.68より「初めてのかなしみ」「勇敢な騎手」シューマン
ハンガリー狂詩曲よりS/G244-2 リスト
アルルの女第二組曲4曲「ファランドール」ビゼー
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ユーゲントアルバムOp.68より「16.初めてのかなしみ」「8.勇敢な騎手」シューマン

解説

ユーゲントアルバム(子供のためのアルバム)は、ロベルト・シューマンが作曲した43曲からなるピアノ小曲集です。
このピアノ小曲集は、1848年の8月30日から9月14日までの2週間で、
作曲されました。
38歳の時の作品です。

最初の7曲(第1部の7曲)は、長女マリーの7歳の誕生日の贈り物として9月1日に作曲され、
「クリスマス・アルバム (Weihnachtsalbum)」という題でした。

この後新たに40曲を加え、1848年12月にハンブルクのシューベルト社から出版されました。
初版の出版の際に、
出版社からの助言で「ユーゲントアルバム40のピアノ小品集」と名付けられました。
1851年に第2版、出版。
第2版では数曲の楽曲に与えられた題名の改題・曲の変更(1曲を追加)が施され、
「ユーゲントアルバム、43のピアノ小品集」として出版されています。

内容は、次の通りです。
第1部 小さい子供のために 1~18
第2部 大きな子供のために 19~43
追加曲 WoO.16
追加曲 WoO.30

シューマンには、8人(男女4人ずつ)の子供がいました。
長男のエミールは生後間もなく亡くなりましたが、7人は、成人しています。

シューマンは長女だけでなく他の3人の娘たちにも1曲ずつソナタを作曲しています。
1853年作曲「こどものための3つのピアノ・ソナタ」Op.111です。
(4女は、まだ2歳にもなっていなかった)
長女と4女は、ピアノ教師になっています。

この様に、子供のための作品をたくさん書いているシューマンですが、
独身時代は、子供が弾く曲は、作っていませんでした。
1843年ライプツィヒ音楽院で教えるようになったり、
1844年にドレスデンで個人教授するようになったり、
そして、自分の子供が生まれたことで、 教育に、目が行くようになったのでしょう。

「ユーゲントアルバム」のほとんどの曲には、タイトルがついています。
それは、子供が、曲をイメージしやすいように。
という、シューマンの、思いからです。
さらに、イメージを膨らませやすいように、余白に挿絵を入れたかったようですが、
コストの問題で実現しませんでした。

このテキストは、「まったく家庭生活から生まれ出たもの」とシューマンが言っているように、
日常生活や、当時フランスで起きた2月革命など、(兵士などが出てくる曲がある)当時の生活を通して、
独特な、詩的な音楽の世界観を広げ、しかし、そこには子供のテクニックをつける配慮も忘れず、
盛り込まれた作品になっています。
第1部 小さい子供のために 第2部 大きな子供のために
となっているように、最後まで練習すれば、大体の曲は弾けるように、
考えて作られています。

様々な配慮から、彼は、自分が無理な練習で、手を壊してしまったので、子供達には、
音楽を感じる心や耳を育てることに、力を入れたように感じます。

「ユーゲントアルバム」のテキストを購入すると、
シューマンが書いた、「音楽で、心得ておくべきこと」
を、読むことができます。

ロベルト・アレクサンダー・シューマン(ドイツ)
1810年6月8日 - 1856年7月29日

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