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この曲は、高校2生の男子とお母さまで演奏しました。
交響曲なので、エレクトーンを使った方が、それらしい音が出るのは出るのですが、
ピアノとエレクトーンでは、ちぐはぐになる箇所もありますし、
それに親子なので、
並んで弾いた方が、コミュニケーションがとれていいのではないかと思い、
連弾にしました。
難しい曲です。
簡単にした楽譜もありますが、本格的な楽譜を選んだので、
大変でした。
でも、やりがいがあったと思います。
テロップにも書きましたが、
親子で、語り合って、音楽を作っていけるという事は、
とても素晴らしい事です。
本番だけでなく、練習している間の時間も、
素晴らしいひと時だったのではないでしょうか。
世の中の人に、うらやましがられてもいい過ごし方だったと思います。
本番の演奏は、ミスが多く、
厳しい批判をする人もいるでしょうが、
でも、気持ちがしっかり伝わってくるので、
良い演奏でした。
「運命」は、最近は、証券会社のCMで流れています。
少し前は、替え歌になっているものも聴いたことがありますね。
テレビでは、頻繁に耳にする有名な曲です。
作者がベートーベンであることは、誰もが知っているはずです。
解説も必要ないかもしれません。
交響曲第5番Op.67「運命」は、1804年頃にスケッチが開始されましたが、
完成まで数年かかっています。
それほど、ねってねってという事でしょう。
完成度が高く、無駄がありません。
初演は1808年12月22日、
オーストリア・ウィーンのアン・デア・ウィーン劇場でした。
この時は、交響曲6番として発表され、現在の第6番『田園』が、第5番として発表されています。
この時の演奏会は、長い演奏会、当時にはない楽器編成の規模の大きさなどから、失敗に終わっています。
楽譜は、1809年4月にブライトコプフ・ウント・ヘルテル社より出版されました。
私たちは、交響曲第5番Op.67を「運命」と呼びますが、
この題は、ベートーベンがつけたものではありません。
有名な「ジャジャジャジャーン」の部分について、
ベートーヴェンの秘書アントン・シンドラーの「冒頭の4つの音は何を示すのか」という質問すると、
「このように運命は扉を開くのだ」とベートーヴェンが答えたことに由来するとされています。
またこの動機部分は、弟子のカール・ツェルニーは、
キアオジという鳥のさえずりがヒントだったと述べています。
この交響曲は第6番「田園」と共に、
ロプコヴィッツ侯爵とラズモフスキー伯爵に併せて献呈されています。
このふたのは、ベートーベンの経済的援助をして助けたパトロンです。
ベートーベンは、不幸なイメージが、強い作曲家ですが、生きているときから
結構ファンがいて、そのおかげで、演奏会が失敗しても、次のチャンスがもらえ
そのおかげで、曲もお蔵入りせずに残ったと思います。
今回の発表会では、この「運命」は、交響曲なのですが、あえて連弾で発表します。
なぜかというと、ピアノとエレクトーンでやってはいけないと感じるからです。
今まで取り上げてきた曲は、はっきり、メロディーと伴奏に分かれています。
なので、伴奏をピアノが引き受けると、それなりのまとまった音楽になります。
しかし、「運命」のように、全体で和声になっている曲を分けてしまうと、両方が打ち解けて聞こえません。
なので、あっさり、ピアノだけの方が良いのです。
「運命」の連弾譜というのは、色々あります。
とても簡単なものから、スコアに忠実な本格的なものまで、
演奏会で、演奏される認められた?連弾譜というものもあります。
今回は、高校生とお母さんの親子の演奏なので、このハイレベルなものに挑戦してもらいました。
親子なので、コロナ下でも、並んでも大丈夫というのもあります。
★アンサンブル曲の解説はこちらからご覧になれます
1.プレリュード7番 Op.28-7 ショパン
2.「8つのユーモレスク」より第7曲 Op.101-7 ドヴォルザーク
3.「グノシエンヌ」第3番 サティ
4.おもちゃの兵隊の行進曲 Op.123 イエッセル
5.故郷(ふるさと)文部省唱歌 岡野貞一
6.「くるみ割り人形」op.71より「あし笛の踊り」チャイコフスキー
7.「天国と地獄」序曲 オッフェンバック
8.「6つのウィーンソナチネ」K.439b より第1番(Ⅳ)モーツァルト
9.交響曲第5番Op.67「運命」(Ⅰ) ベートーベン
10.「威風堂々」Op.39-1 エルガー
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