下関ピアノ教室レトルピアノ

9.ピカデリー サティ

2024年4月28日 本番の演奏


発表会が終わった後、こちらでご紹介します。

9.ピカデリー サティ

ピカデリー 楽曲について

「ピカデリー」は、エリック・サティが1901年に作曲した作品です。
「マーチ」という副題を持つケークウォーク風の楽曲です。
元々はカフェ・コンセールのオーケストラのために書かれたものでしたが、
1904年にピアノ独奏用に編曲され、そちらがよく演奏されるようになりました。
メロティーが、ピアノの音色によくマッチしているからでしょう。

「ケークウォーク」はドビュッシーの「ゴリウォーグのケークウォーク」や「小さな黒人」で知られていますが、
アメリカの黒人が白人のまねをして踊ったところから始まった音楽で、
同じパターンを繰り返す伴奏と旋律のシンコペーションが特徴です。
「ケークウォーク」は実はドビュッシーよりサティのほうが先に使っていました。

「ピカデリー」「カフェ・コンセール」とは?

イギリス・ロンドンに「ピカデリー」という有名な通りがありす。
繁華街にあるメインストリートで、「ピカデリーサーカス」と呼ばれる広場を中心に繁栄し、
その通りに劇場や映画館があったことで、ピカデリーは映画館のイメージにもなるそうです。
また、ピカデルという首飾り的な襟を販売するお店が数多くあったので。
ピカデルの街、とのイメージでピカデリーと呼ばれるようになったのだそうです。

サティが、この街をイメージしたかどうかは、わかりませんが、
イギリスのおしゃれな、繁華街を楽しんでいる様子を連想させる楽曲としても
おかしくない気がします。

「カフェ・コンセール」
モンマルトルにあるカフェ『黒猫』です。
ここは芸術家の集う場所でした。
ここでプーランク、ドビュッシー、コルトーやピカソらと交流があったそうです。
いかにもというメンバーですね。

この時期に「ジュ・トゥ・ヴー」が書かれています。

サティについて

サテイ(1866年5月17日 - 1925年7月1日)は、フランスの作曲家です。
オンフルール生まれ、ぱりで育ちました。
音楽界の異端児」「音楽界の変わり者」と呼ばれます。
なぜか?
それは彼の作風によります。
調性、拍子すべておいて、これまでの常識にとらわれない自由な作曲法から言えます。
彼の曲には調性がなく、拍子もなく、>
そんな作品が多く存在します。

なので、パリ音楽院在学中、指導教授から才能が無いと否定され、1885年に2年半あまりで除籍になりました。
しかしその間に、「ジムノペディ」や「グノシエンヌ」などの名作が発表されています。

性格も変わっていて、1893年、画家シュザンヌ・ヴァラドンと交際を始め、彼女に300通を超える手紙を書く。
1905年、シュヴィヤール演奏会の会場で雨傘で決闘し、警察に留置されたり(当時38-39歳)。
1925年、 アルコール乱用のために肝硬変を患い59歳で死亡しています。

私の記憶が確かなら、日本で最初にサティを取り上げて紹介したのは、
坂本龍一だったと思います。
それまでは、サティなんか弾く人もいなかった。
発表会でも、コンクールでも、サティなんかまったく使われませんでした。
最初に聴いたとき、なんて不健康な曲なんだろう。
と思いましたし、
これをまじめな場所で弾くなんて。
という感じでしたね。
こんなになるとは思わなかった。

楽曲アレンジについて

この曲は、最初予定していませんでした。
いつか、連弾でやったら楽しいだろうな。
とは思っていました。

実際、この曲は連弾向きで、YouTubeを見ても沢山あります。
楽譜も出ているのでしょう。

今回取り上げたのは、リクエストではなかったのですが、
一緒に弾く生徒さんが高校に合格したので「おめでとう」の気持ちをこめて
楽しく一緒に弾けたらいいな。
と思ったからです。
急遽、プラスしました。

アレンジは、楽譜を買うまでもないと感じたので、
ソロ楽譜から適当に、好きなように弾いてみました。

アンサンブル曲の「解説」

★アンサンブル曲の解説と動画はこちらからご覧になれます
1.ワニのさんぽ ホロヴィッツ
2.どうぶつメドレー(山の音楽家~ぞうさん~かえるの合唱~かっこう)
3.トルコ行進曲Op.113-4 ベートーベン
4.となりのトトロメドレー(さんぽ~風のとおり道~となりのトトロ) 久石 譲
5.人形の夢と目覚め Op.202-4 エステン
6.「くるみ割り人形」Op.71a  行進曲 チャイコフスキー
7.愛のあいさつOp.12 エルガー
8.ペルシャの市場にて ケテルビー
9.ピカデリー サティ
10.トルコ行進曲K.311 モーツァルト
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